C型肝炎は、C型肝炎ウイルスの感染によって起こる肝炎です。
感染しても症状が比較的軽く、風邪と診断されるケースがあります。B型肝炎と比べて劇症化した例は少なく急性肝炎になって死亡するケースは少ないです。
慢性肝炎を経て肝硬変や肝臓がんに進行してしまうリスクが高いです。C型肝炎感染者の50%以上は肝硬変になると言われています。
以前は治療が難しい病気でしたが、医療の進歩によってC型肝炎は治療可能な病気となってきました。適切な治療で肝硬変や肝がんへの進行を防ぐことも可能です。
もっとも大切なのは早期発見・早期治療です。肝炎ウイルス検査を受けたことがなければ、一度検査を受けてみましょう。
C型肝炎は血液検査で調べる
C型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは血液検査を行います。、C型肝炎ウイルス(HCV)に対する抗体を検出する検査(HCV抗体検査)を実施し
正しい検査結果を得るためには、感染したと思われる時期から3カ月以上経過している必要があります。
HCV抗体「陰性」だった場合
「C型肝炎ウイルスに感染している可能性が低い」と判定されます。
HBs抗原が「陽性」だった場合
C型肝炎ウイルスに感染している可能性が高いです。検査結果を持ってすぐに病院へ行き、現在の肝臓の状態を詳しくチェックしましょう。消化器内科か一般内科が望ましいです。
郵送検査キットやクリニックなら採血してから数日~1週間後には検査結果を知ることができます。検査できる日にちは限られますが、都道府県等の保健所でも検査を行っています。(検査日時が限られます)
感染経路は主に性行為
現在の主要な感染経路は『C型肝炎ウイルス保有者との性行為』です。感染者の血液が自分の体に付着することで感染の可能性があります。
次のようなかたは、一度検査してみることをお勧めします。
- 家族に肝炎ウイルス保有者がいる
- タトゥーを入れている
- 医療機関以外でピアスをあけた
C型肝炎の症状・潜伏期間
C型肝炎の潜伏期間は3カ月ほどが多いです。
潜伏期間をすぎると急性肝炎を発症し、次のような症状がでてきます。
- 風邪っぽい
- 倦怠感
- 食欲不振
- 吐き気
- 黄疸
- 発熱
ただし、症状の出ない感染者も多いです。
C型肝炎は慢性化しやすい
感染した人の約7割が肝炎キャリアになると言われています。10年以上無症状のままで普通の生活を送れることが多いですが、他人に感染させるリスクはあります。
家族間でカミソリを共用したり、鼻血を出した時に感染する可能性もあります。
B型肝炎やHIVとの同時感染している可能性も
C型肝炎は血液との接触によって感染するので、B型肝炎やHIV、梅毒も同時に感染している可能性があります。血液で感染する感染症の多くは自覚症状が少ないため、検査しなければ分かりません。
少しでも不安があるなら、一通りの性病検査を受けることをおすすめします。