尖圭コンジローマは性器や肛門にイボができる性病です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因で、感染経路の多くが性行為です。コンジローマの予防にはコンドームの使用が効果的です。

HPVに感染したからといって必ずしも症状がでるわけではありません。自分の免疫機能で自然に治癒することが多いですが、疲れて免疫力が低下している時にイボが再発することもあります。

ヒトパピローマウイルスには良性と悪性がありますが、悪性のヒトパピローマウイルスに感染すると子宮頸がんのリスクもあります。

尖圭コンジローマの症状・潜伏期間

HPVに感染してから2週間~8カ月ほどの潜伏期間があります。

感染した部位(性器や肛門、唇や口の中など)に特徴的なイボができます。このイボは見た目が非常に悪く、イボが大きくなると周辺に同じようなイボが沢山出来ます。

イボが成長するとカリフラワーのような形になりますが、イボ自体に痛みはありません。

悪性型ヒトパピローマウイルス(HPV)には子宮頸がんのリスクがある

ヒトパピローマウイルスには良性型と悪性型があり、良性型のヒトパピローマウイルスに感染している時に尖圭コンジローマとなります。

悪性型HPVは、子宮頸がん(子宮の入り口にできるがん)の原因といわれています。

感染が長期間続けばそれだけ子宮頸がんになる可能性も高くなり、妊娠や出産に影響したり、命にかかわることもあります。しかも感染していても症状はありません。

子宮頸がんは一生のうちにおよそ76人に1人がかかるリスクがあります。 発症年齢のピークは30~34歳で、日本では毎年約3,000人の女性が子宮頸がんで亡くなっています。

早期発見・早期治療が大切なので、気になれば検査してみましょう。

悪性型ヒトパピローマウイルスの検査をする

尖圭コンジローマの治療方法

治療方法はイボは外科手術で取り除くか、ベセルナクリーム5%(持田製薬)などの治療薬を使うのが一般的です。

ベセルナクリームは尖圭コンジローマの原因となっているウイルスの増殖を抑制し、免疫能力を高めウイルスに感染した細胞を障害する作用をもっています。

1年程度で自然治癒することもありますが、免疫力の低下とともに再発することも多いです。